日本家屋にお住まいの方で吹き替えか悩んでいる方へ・・・
【そもそも日本瓦って塗装できるの?】
このページをご覧の、あなたはこのような疑問を持っていると思いますのでここでは、「日本瓦」と呼ばれているものに対してご紹介したいと思います。まずは、日本家屋の瓦にも種類があり大きく分けて下記のように2種類あります。
粘土系・・・陶器瓦、日本瓦
セメント系・・・セメント瓦、乾式コンクリート瓦
粘土系でおすすめは、オリエンタル塗料工業(株)の
【いぶしコート】です。
セメント系でおすすめは、エーエスペイント(株)の
【Sun瓦】です。
様々な瓦があり一概にこれは出来る、出来ないの判断が
見てみないと難しのですが、当社では陶器の瓦は基本的に塗装は
いたしません。(問題が起きるからです。)
現在、この記事を読んで頂いているあなたは以下で悩んでいる事と思います。
1,瓦を吹き替えよう? 2,塗装で済んでしまうものか? 3,もう少し様子を見てみるか? |
長期的に考えると、1、をオススメ致しますが予算的にも数百万になってしまう可能性が高いので『10年前後持ってくれたらいい、その間に考える。』と言うあなたには、塗装をオススメ致します。中には、「瓦は塗装してはダメだ。」と言われる業者もいると思いますが、しっかりとメーカーの説明を見て頂ければ分かる様に、塗装は可能です。(一部不可ですが・・・)
多分、「ダメだ」と思っている業者さんは過去に苦い経験が
あるものと思います。例えば以下です。
1,ケレン不足による剥がれ 2,高圧洗浄後の乾燥不足による剥がれ 3,下塗り塗装の不足による剥がれ |
多分、こんな経験をして『二度と瓦は塗装しない』と思っている業者か、その情報を聞いた業者だと思います。
1,2に関してはモニエル瓦などセメント系に良くある失敗ですがスラリー層というものが表面にあり、しっかりとケレン、しっかりと高圧洗浄をしなければよく剥がれてきます。ケレン後、1回で不足と感じれば2回は高圧洗浄をする事で簡単に防げます。
次に高圧洗浄の乾燥不足ですね。1,2,3は本当に多い代表的な下地処理不足ですが、「乾燥不足」は特に多いです。
塗装屋さんは普段1回の高圧洗浄が基本なので「高圧洗浄を2回する」という考えがあまりありません。
勿論、しなければならないという事を知っている塗装屋さんも多いですが、現実的に下請けだと予算がないので知っていても出来ないのが一種の常識の様になっています。
『問題が起きる事を知っていて何故しないの?』
というあなたからの声が聞こえてきそうですが、ズバリ、責任は元請にあり、自分は低予算だから仕方ないと思っているからです。効率も悪いですし・・・以下に効率の悪さを書いてみました。(分かりやすくケレンは省いています。)
◇1回の高圧洗浄の場合 1日目屋根・外壁の高圧洗浄 ↓ 2日目コーキング剥がし・養生 大人数がいれば屋根下塗り◇2回高圧洗浄・しっかり乾燥の場合 1日目外壁・屋根の高圧洗浄 ↓ 2日目屋根の2回目の高圧洗浄(半日程度) ↓ 3日目乾燥待ち ↓ 4日目コーキング撤去・養生 大人数であれば屋根下塗り |
この様に職人に効率良く働かすため、安く工事を済ますために、元請も黙認しているケースも少なくありません。10年に一度の塗装工事でこんな事されたらたまったもんじゃないですよね?知識不足による悪意のない工事は、しっかり直す事を前提にともかく剥がれれば最悪・・・剥がれなければ良かった。と思っている業者もいる事も事実です。
『ギャンブルじゃないんだから・・・』
勿論、その通りです。ですがキチンと知識があり、誠実に施工していれば絶対にこんな
事は起きません。
次は3の「下塗り不足」です。モニエル瓦やセメント瓦などは、高圧洗浄後、長年の苔やカビが取れ、セメント剥き出しの白い状態が多いので、下塗り材をしっかりと塗装しなければならないのですが、その下塗りの不足による剥がれが多いです。
1回下塗りしドンドン吸い込み
「下塗りが不足だな」と感じれば2回下塗りをしなければいけません。
これは、「瓦」だからと言うことでもなくカラーベストなども同じ事が言えます。不足なのに1回しか下塗りしないと密着が悪くなるだけでなく、上塗りの際も、吸い込んでしまうので耐久性としても美観的にも良くはありません。
塗装仕立ては、本来湿っている・ツヤツヤしている感じがベストです。
2回塗って艶消しと思ってしまう状態がそれです。汗
『良く分かりました。でうちの瓦は塗装できるの?できないの?』
はい。もう一度言いますね。
「施工知識をキチンと身につけて誠実な業者なら瓦の塗装は出来ます」
ですので、「瓦は綺麗にメンテナンスしたいけど吹き替える予算がない」と感じているお客様は是非、ご相談してください。
見てこれは無理な状態・瓦だと判断したら無理に「できますよ♪」などとはお金欲しさに無責任な事は言いませんので
どうかご安心してください。
※ポイントもう一度最後に注意点:【十分な下地調整】と【下地が乾燥状態での塗装】が一番瓦を塗装する上で一番大切な事です。
後、今回は「日本瓦」の記事のため書き忘れましたが、「モニエル瓦」「スカンジア瓦」「パラマウント瓦」などとよばれる「乾式コンクリート瓦」の場合,製造時の表面処理がスラリー層という特殊な表面処理がしてあるため、「セメント瓦」や「カラーベストコロニアル」と同じ塗替え工程・塗料ではダメです。
これを知らずに塗替えが行われた結果、早期に塗装が剥がれてしまう確率がかなり高いです。もし、あなたのお宅が上記の様な「洋瓦」の場合は《日々の塗装日記》にも詳しく書いてありますので、読んで見てください。また洋瓦の個別記事を書きますね。
※引き続き日本瓦の作業工程もお読みください。
まずは、養生足場の組立
では、
次に「日本瓦」の塗装の工程を説明いたします。
まずは、高圧洗浄の際に近隣の皆様に水・塗料の飛散などのご迷惑が、掛からないように養生足場の組立です。
塗装工事を安くしようとこの足場の組立を怠り、水洗いの工程などで近隣の方へご迷惑をかけてしまうと後々近所付き合いがご面倒にもなりかねません。
ですので、団地などお隣様が近いと必ず必要な工程になります。
たまに、仕事ほしさに悪徳と言われるような業者は
『足場なんてうちならいりません。』
『今、キャンペーン中なので・・・』
という様な甘い声に騙されないでください。
《※近隣が何もなく、回りの敷地も自分のだからいいわよ♪という場合はOKです。》
あなた自身、塗装業者から出された御見積もりや作業の工程をしっかりとご確認ください。養生足場組立途中です。
塗装工事の途中は、何かと不便な部分がありますがこのようにしっかりとお家を囲うことにより、近隣の皆様へのご迷惑を最小限に抑えます。
大事な高圧洗浄(水洗い)
次の工程は、屋根塗装で大事な高圧洗浄です。(水洗い)長年お家を守ってきた屋根ですのでコケなどですので
十分に時間をかけ洗浄していきます。
ここで、適当に水洗いするといくらいい塗料を上から塗装してもまったくと言っていいほど無意味になります。(コケが剥がれれば塗装も剥げるからです。)1回で不十分だと思えたら次の日に2回してください。それでも頑固な汚れや旧塗膜はケレンですね。
そして、通常は屋根の高圧洗浄の場合は普通の高圧洗浄より強力なトルネード洗浄をかけしっかりと汚れを落とし汚れが落ちるまでこの作業に専念します。(普通の高圧洗浄をしている業者を見つけたら注意をしてあげてくださいね。)
上の写真はセメント系ですが、この場合は白く表面のザラザラ感が出て綺麗になっていけばこの工程は、OKです。ダメならケレン作業⇒水洗い。
注意:セメント系は特に、この後は天気の良い日に最低1日は乾燥に時間を当てます。
大事な下地処理(下塗り)
ケレンや高圧洗浄の完全な下地処理が終わったら次の工程は、大事な下塗りです。よくシーラーとかプライマーとか呼ばれるものです。
下の左の材料は、セメント瓦によく使うエーエスペイントのエクセルガードと言うカチオン系の下塗り材です。
こちらの特徴は、セメント材の瓦は、長い年月が、経ち塗装前に水洗いすると下地に凹凸(ザラザラ感)ができるので下塗りの膜厚を多くつけることで、その凹凸をできるだけなくす効果や次の工程の上塗りの吸い込みを止める効果があります。
そうすることにより次の中塗り、上塗りが、綺麗な塗装の仕上がりになります。
今回の塗料は、セメント系・粘土系どちらにも強い2液のマイルドシーラーです。こちらの特徴としては、エポキシ系の2液のため普通の下塗り材より強く、密着力も強いのが特徴です。
下塗り剤は、各メーカーの仕様書通りに使ってください。上塗りが水谷ペイントならスラリー強化プライマーやオリエンタル塗料などこの2つのメーカーは屋根塗料専門?と言っていいほど屋根に強い塗料メーカーです。又、今回使用したエーエスペイントはオリエンタル塗料の系列です。
下塗りの作業風景です。下塗りは、上塗りとの密着に本当に大事なので、垂れる位で塗りこみ、それでも吸い込みが激しければ塗料・手間は増えますが、2回塗装します。
中塗り・上塗り
次は、いよいよ仕上げの中塗り・上塗りの工程です。
塗装業者の中には、一回塗りでごまかす業者もいますが日本瓦のいぶし銀は、2回塗らないとむらがでるので
比較的お客様でも見分けがつきやすいです。以下が瓦塗装で良くある手抜きです。
〇乾燥不足:注 〇ケレン不足:注 〇高圧洗浄不足 〇塗料を薄める 〇角などを本来は刷毛で塗装していくのだが刷毛を使わない。 〇下地を無視で何でも3回塗り(下地が悪ければ下塗り2回などが普通) まだまだありますが、上記は本当に多い手抜きです。 |
下の写真は、中塗り途中です。大分、瓦の色に戻ってきましたやはり、日本瓦は、いぶし銀が一番!!ですが、中塗りでは、まだむらが見えますよね?
次は、上塗りです。
これで、養生を取り外部足場を解体したら完成です!!
もし、あなたの自宅の屋根が「瓦」「洋瓦」などで『今は吹き替えるより、塗装で済ましたい』とお考えでしたらお心を決める前に、下記の電話番号へ『ホームページ見たよ。』と一度ご相談頂ければ幸いです。