
【志摩市】外壁の黒ずみの正体は?プロが教える「ブリード現象」の原因と対策【解説動画あり】
こんにちは!リペイント匠の久保です。
今日は、「外壁の黒ずみの正体『ブリード現象』の原因と対処法」についてお伝えします。
「コーキングの周りだけ黒ずんでいる…」「せっかく塗装したのにすぐ汚れが目立つ」そんなお悩みを抱えていませんか?その黒ずみ、実は“ブリード現象”と呼ばれる、塗装や材料の選定が原因で起こる症状かもしれません。
私たちはこれまで数千件以上の塗装工事を行ってきましたが、このブリード現象が発生してしまった外壁を見て「失敗だった」とおっしゃるお客様も少なくありません。しかし、この現象は正しい知識と施工方法があれば、防ぐことができるのです。
今回は、このブリード現象がなぜ起こるのか、どんな場所で見られるのか、そして再発させないための具体的な対策まで、わかりやすくご紹介していきます。外壁塗装を検討している方や、過去に黒ずみで失敗した経験がある方にとって、きっと役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
外壁の黒ずみの原因は「ブリード現象」
外壁塗装をしてから数年しか経っていないのに、コーキング(目地)のまわりが黒く汚れている…そんな症状を見かけたことはありませんか?これは「ブリード現象」と呼ばれる現象で、外壁塗装後に発生する代表的なトラブルの一つです。
見た目が悪くなるだけでなく、塗装の寿命にも影響する可能性があるため、原因や対策を正しく知っておくことが大切です。
ここでは、ブリード現象のしくみと、なぜ黒ずみが発生するのかをわかりやすく解説します。
そもそも「ブリード現象」とは?
ブリード現象とは、コーキング剤に含まれる「可塑剤(かそざい)」という成分が、時間の経過とともに表面ににじみ出ることによって発生します。
この可塑剤は、コーキングを柔らかく保つために必要な油のような成分ですが、にじみ出た部分がベタつくため、空気中のホコリや汚れを吸着しやすくなるという性質があります。
そのうえから塗料を塗った場合、塗料と可塑剤が反応して黒く変色してしまうことがあります。これが、目地まわりだけが黒くなる理由です。
つまり、ブリード現象はただの「汚れ」ではなく、材料選定や施工方法に問題がある場合に発生する外壁の劣化現象なのです。
黒ずみが発生してしまうメカニズム
この現象は塗装直後ではなく、1〜2年ほど経ってから徐々に表面化してくるのが特徴です。そのため、「施工当初は気づかなかったのに、あとから急に目立ってきた」と感じる方も少なくありません。
ブリード現象が起こる流れは、以下のとおりです。
①コーキング剤の内部に含まれる可塑剤が、紫外線や経年劣化により表面ににじみ出す
②にじみ出た可塑剤がベタつくため、空気中のホコリ・排気ガス・雨水などを吸着
③時間の経過とともに黒ずみが広がり、見た目の劣化が進行
④上塗り塗料と可塑剤が化学反応を起こし、さらに変色が進む
特に安価な業者や、ブリード対策の知識が乏しい業者による施工では、このような問題が発生する確率が高くなります。外壁の見た目を長持ちさせたいなら、まずはブリード現象の原因をしっかり理解しておくことが第一歩です。
ブリード現象が起こりやすい場所とタイミング
ブリード現象は、外壁のどこにでも起こるわけではありません。特に「発生しやすい場所」や「劣化が進みやすい条件」があります。
この章では、具体的にどこに注意すべきか、どんなタイミングで気をつけるべきかを解説します。
よく発生するのは「目地まわり」や「補修跡」
ブリード現象が特に起こりやすいのは、次のような場所です。
- サイディング外壁の目地(コーキング部分)
- 外壁のひび割れを補修した部分
これらの箇所にはコーキング剤が使われており、その中に可塑剤が含まれていることがほとんどです。可塑剤が時間とともににじみ出ることで、黒ずみが発生するリスクが高まります。特にサイディング住宅では、目地が多く施工されているため、外壁全体に黒ずみが点在しやすくなります。
また、ひび割れ補修の際に使用されたコーキング剤が塗装に適さないもの(一般的なシリコンなど)だった場合も、ブリードが発生する可能性が高くなります。
こんなときは注意!ブリードが起きやすい条件
ブリード現象は以下のような条件が重なると、より起きやすくなります。
- 前回の塗装から10年以上経っている
- 劣化した古いコーキング剤がそのまま使われている
- 補修歴があるが、使用された材料が不明
- 過去にDIYで補修を行ったことがある
- 施工時に専用の下塗り剤(プライマー)を使用していない
特に注意が必要なのは、塗装工事の際に材料の選定が正しく行われなかったケースです。
見た目には問題なく仕上がっていても、数年後に黒ずみが発生し、「こんなはずじゃなかった」と後悔する方も多くいらっしゃいます。
施工時点でしっかりとブリード対策が施されているかどうかが、数年後の見た目に大きく影響するのです。
ブリード現象が起きた場合の対処法
てしまっている場合、どうすればよいのでしょうか?
この章では、発生してしまったブリード現象への具体的な対処法と、その際の注意点を解説します。
一度発生したら「次の塗装時」にまとめて対応を
まず知っておいていただきたいのは、ブリード現象が一度起きてしまうと、完全に元に戻すのは難しいということです。表面を拭いたり、部分的に補修しても、にじみ出た可塑剤の成分は簡単に除去できず、再発する可能性が高いのです。そのため、根本的な対策としては、次回の外壁塗装のタイミングで適切に対応するのがベストです。
部分補修も不可能ではありませんが、以下のようなデメリットがあります。
- 塗装のツヤや色合いが既存の外壁と微妙に違って見える
- 修復した箇所だけが浮いて見える場合がある
- 時間が経つと補修部が再び目立つ可能性がある
このような理由から、全面的な塗り替え時に対処するほうが、美観も長持ちし、仕上がりも自然になります。
再発を防ぐ塗装の正しい手順
次の塗装時にブリード現象を防ぐためには、通常の塗装よりも少し手間をかけた工程が必要です。以下が、推奨される手順です。
①専用の下塗り剤(ブリードオフプライマーなど)を使用する
ブリードを抑える効果のある下塗り材を、黒ずみが起きやすい部分にしっかり塗布します。
②3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)を丁寧に行う
通常の塗装工程に則り、塗料の密着性と仕上がりを高めます。
③ノンブリードタイプのコーキング剤に打ち替える
塗装前に、可塑剤がにじみにくいコーキング剤へ交換することが大切です。
これらの工程をしっかり踏めば、ブリード現象の再発リスクを大きく下げることができます。
業者選びで結果は大きく変わる
実は、ブリード対策がしっかりできているかどうかは、業者による知識と経験の差が大きく影響します。
ブリード現象のことを詳しく知らない業者や、「とにかく安く早く終わらせたい」と考える業者では、こうした手間のかかる下塗りや材料選びを省いてしまうことも珍しくありません。
施工直後はきれいでも、数年後に後悔するような結果になることもあるため、ブリード対策の経験がある業者に依頼することが非常に重要です。
そもそも再発させないためにすべきこと
ブリード現象は、発生してしまった後に対応するよりも、最初から発生させないように備えることが何より大切です。
この章では、再発を防ぐために意識しておくべき材料の選び方や施工のポイント、そして業者選びの重要性について解説します。
塗装に適したコーキング剤を選ぶことが最重要
まず最も大切なのが、「ノンブリードタイプ」と呼ばれる、ブリード現象が起こりにくいコーキング剤を使用することです。
具体的には、変性シリコンやウレタン系の中でも、塗装に適したノンブリード仕様のものが推奨されます。これらは、塗装としっかり密着し、可塑剤のにじみ出しが少ないため、黒ずみの原因になりにくいのが特徴です。
一方で、お風呂場やキッチン周りなどの水まわりによく使われる「一般的なシリコン系」のコーキング剤は要注意です。透明なタイプが多く、一見高性能に見えますが、塗料をはじいてしまうため、塗装との相性が非常に悪いのです。こうした材料を外壁の目地やひび割れ補修に使ってしまうと、後から塗装しても密着せず、ブリード現象の原因になってしまいます。
また、アクリル系のコーキング剤も比較的安価で扱いやすいのですが、耐候性が低く、経年劣化によって可塑剤が出やすいため、外壁塗装にはあまり向いていません。
つまり、コーキング剤を選ぶ段階で、「塗装と相性の良いものか」「ブリード対策がされた製品か」という点をしっかり確認することが、後々のトラブル防止につながります。
下塗りの段階でブリードを防ぐ工夫を
たとえノンブリードタイプの材料を使ったとしても、さらに確実にブリードを防ぐためには、下塗りの段階で専用のプライマーを使うことが重要です。
この下塗り材には、可塑剤のにじみ出しを抑える成分が含まれており、塗膜の変色や黒ずみを防止してくれます。とくに、すでにブリードが発生している箇所や、ブリードが起きやすい目地まわり・補修跡などには、この専用下塗り材を丁寧に塗ることが効果的です。
こうした一手間をかけることで、数年後に後悔するような仕上がりを回避できます。
施工業者の知識と経験がすべてを左右する
最後に、どれだけ良い材料や正しい方法を知っていても、それを実際に現場で正しく実行できるかどうかは、施工業者の腕にかかっています。
ブリード対策は専門的な知識が必要で、経験が少ない業者や、工程を省いてコストを抑えようとする業者では、こうした対策がまったく行われないことも少なくありません。
たとえば、見積もり時に「どんなコーキング剤を使いますか?」「ノンブリードタイプですか?」と聞いてみて、明確に答えられるかどうかをチェックするのもひとつの方法です。また、過去の施工事例でブリードの対策について言及されているかなども、信頼性を測るうえで重要な判断材料となります。
つまり、再発を防ぎ、長くきれいな外壁を維持するためには、「材料選び」だけでなく、「業者選び」も同じくらい重要なのです。
まとめ~志摩市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
本記事では、外壁の黒ずみの原因となる「ブリード現象」について詳しくお伝えしました。
ブリード現象は、コーキング剤に含まれる可塑剤がにじみ出すことで汚れや変色を引き起こす現象です。特に目地まわりや補修跡に発生しやすく、一度起きてしまうと簡単には消せません。
しかし、ノンブリードタイプのコーキング剤の使用や、専用下塗り剤による丁寧な施工によって、再発を防ぐことが可能です。そして何より大切なのは、こうした知識と対策を理解した信頼できる業者に依頼することです。
もし、すでに黒ずみが気になっている方や、次回の塗装を検討中の方は、ブリード対策をしっかり行ってくれる塗装業者にご相談ください。後悔しない塗装工事をするためにも、今回の記事を業者選びの参考にしていただければ幸いです。
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